成功の掟 若きミリオネア物語
新装版 成功の掟 若きミリオネア物語:マーク・フィッシャー
THE INSTANT MILLIONAIRE: Mark Fisher
世界で200万部を突破したベスト&ロングセラー。Copyrightは、1988年。自己啓発のエッセンスを物語の形式でまとめてある。
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あらすじ
ある貧しい青年が叔父からの紹介で億万長者(ミリオネア)に出会い、いくつかの試練を経て、成功への第一歩を踏み出すまでを描く物語。
成功者になるためには、行動を具体的に起こすことが必要で、信念を持ち、まずゴールを決め、それを復唱することにより潜在意識に刻み付け、精神力(心)を鍛え、集中力を養うことが必要。また、幸福を失わず、金に心を支配されないようにすることが必要。
まずは、一歩を踏み出す勇気の大切さが、寓話的な話のすみずみにまで込められている。
また、金持ちになった後の重要な心構えについても書かれている。「金で買えないものはない」といった風潮では心の平安は保つことが出来ない。"金に心を支配されないように十分気を付ける”ことが必要。
他の自己啓発に関する書物と共通の内容が見て取れる。自己暗示や潜在意識の部分は、「思考は現実化する」でも触れられている部分である。
また、"自分が果たして幸福かどうか、とりわけ幸福になる道を歩んでいるかどうかがはっきりわかる鍵は、「もし今夜死ぬとしたら、死の瞬間に今日すべきことはみななし終えた、と自分に言い聞かせることができるだろうか?」という問いである。"や"「もし今夜死ぬとしたら、死の瞬間に今日すべきことはみななし終えた、と自分に言い聞かせることができるだろうか?」"の部分は、スティーブ・ジョブズが2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったあの名スピーチの中にも同様の内容を見ることが出来る。
スティーブ・ジョブズのスピーチより抜粋
「3つ目の話は死についてです。
私は17歳のときに「毎日をそれが人生最後の一日だと思って生きれば、その通りになる」という言葉にどこかで出合ったのです。それは印象に残る言葉で、その日を境に33年間、私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしているのです。「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか」と。「違う」という答えが何日も続くようなら、ちょっと生き方を見直せということです。」“My third story is about death.
When I was 17, I read a quote that went something like: “If you live each day as if it was your last, someday you’ll most certainly be right." It made an impression on me, and since then, for the past 33 years, I have looked in the mirror every morning and asked myself: “If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?" And whenever the answer has been “No" for too many days in a row, I know I need to change something."
2016/1/28付の日本経済新聞夕刊において、元女子モーグル日本代表の上村愛子が本書について「夢に向かって努力、成長の糧に」したと書いていたので、本書もこれをきっかけに再度読まれると良いと思った。ところで、続編の成功の掟2があることは知っているのだろうか..
監修者まえがきより
現状に満足せず、自分を変えていこうという意欲を持つ者は、それだけでビジネスでの半分勝ち取っていると言ってもよい。本書は、ビジネスの成功は自己啓発の成功だ、ということを繰り返し説いている。「これを飲めばいかなる病もたちまち回復する」ように、「本書を読めばたちまち百万長者になる」というわけではない。「本書を読めば百万長者になるために必要不可欠な心構えがいつでも、どこでも、即座に備わる」ということを教えるために書かれたものだ。
エピローグより
ミリオネアが予言したように、青年はそれから六年後の期限がくるのを待たず、最初の100万ドルを手にした。そこで、彼は約束どおり、ミリオネアとの出会いと彼が教わった哲学を、一ヶ月かけて本にまとめたのであった。
「成功の掟2」へ続く