ずっとやりたかったことを、やりなさい。
ずっとやりたかったことを、やりなさい。:ジュリア・キャメロン
The Artist’s Way: Julia Cameron
自分の中にアーティストが住んでいることを認め、大切に守ってやることを学べば、痛みを乗り越え、自由に創造の翼をはばたかせることができるようになる。恐怖を解決する方法や心の傷を癒す方法、自信を取り戻す方法などもわかってくるだろう。
とはいえ、本書を通して創造性の回復に取り組めば、自分のいろいろな側面との出合いに導かれる。そのなかには、ずるい面やいやな面があるかもしれない。それゆえ、決していい体験ばかりだけではなく、落ち込んだりすることもあるにちがいない。
しかし、最終的に、あなたはきっと自由になる。
「[序文] 私自身の旅」より
この本は、人生を振り返ってみた時に、「何か違うのではないか?」「このままで良いのか?」「ずっとやりたかったことは何なのか?」と疑問を持った人は読んでみると良い。
「アーティスト」という言葉から、"自分はアーティストとは関係がない"、"アーティストとは芸術家のこと?"と思ってしまうかもしれないが、そうではない。
「金持ち父さん貧乏父さん」などにも見られるように、サラリーマンをやりながら仕事の中で自分の真にやりたいことを実現して行くのはなかなか難しい。中には上手く行っている人もいるが、大多数は自分の置かれている環境の中で、なんとか折り合いを付けながら毎日を過ごしているのではないか。俗に言う「ラットレース」の中に身を置いているわけだ。
しかし、自分で会社を経営してみる(もしくは経営してみることを想像する)と分かるが、一般的には給与の支払者である雇用者は、支払う給与・賃金相当もしくはそれ以上の"雇用者の求める"働きを労働者に期待するものだ。法律上の制限、労働慣行、社会的評判を考えなければ、雇用者は労働者側の事情は考えない。仮に非常に労働者思いの雇用者がいたとしても、それは労働者の好きなことをやることを応援するのではなく、会社の(成長の)ためにその方が良い、という理由と考えられる。そういった観点から考えると、他人に雇用されている以上は、雇用者の目的の実現のために仕事を行っているわけなので、自分のやりたいことを仕事の中でやって行くというのはなかなか難しい。
そして、サラリーマン生活が何十年にもなると、いつしか自分のやりたいことなどは忘れてしまいがちである。定年退職した時や自分が死ぬときに、「自分の人生がこれで良かったか」、と思う人が多いと言われるのもサラリーマンという職業の1つの特徴かもしれない。
本書は、そういった「自分」を取り戻すためのツールや方法を提供している。
原題は"The Artist’s Way"。
目次
[序文]私自身の旅
人はみな創造的な生き物
基本ツール
- モーニング・ページ
- アーティスト・デート
- 創造の井戸を満たし、池に魚を放つ
- 【アーティストになる契約書】
第1週 安心感を取り戻す
第2週 アイデンティティを取り戻す
第3週 パワーの感覚を取り戻す
第4週 本来の自分を取り戻す
第5週 できるという感覚を取り戻す
第6週 豊かさの感覚を取り戻す
第7週 つながりの感覚を取り戻す
第8週 芯の強さを取り戻す
第9週 思いやりの心を取り戻す
第10週 守られているという感覚を取り戻す
第11週 自立の感覚を取り戻す
第12週 信じる心を取り戻す