孤高の相場師リバモア流投機術
孤高の相場師リバモア流投機術―大恐慌を売り切った増し玉の極意:ジェシー・ローリストン・リバモア
あるサイトに「B.N.Fがリバモアについて読んだ」とあったので、この本を購入。本書の発刊時期やリバモアについては「世紀の相場師ジェシー・リバモア (海外シリーズ) 」や「欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア」の方が有名であることを考慮すると、本書ではないだろうと勝手に推察しているが、本書はリバモア自身が書いた本なので、リバモアの人生ではなく、リバモアの投資に関わる教訓を学ぶ上では、これ以上のものはないのではないか。
これはKindle版がない。
こちらはKindle版がある。
ちなみに、B.N.Fについては色々まとめたサイトがあるので、そちらを参照のこと。
目次とメモ
第1章 投機という挑戦
- 投機で成功するために最も重要な要因である「トレーディングにおける時間的要因」という理論を明らかにする。
- 成功によって手にできる成果は、自ら記録をつけ、自ら考え、自ら結論を出すという点において、どれだけ偽りなく誠実に努力したかに比例する。
- 投資や投機で成功するためには、ある銘柄にこの次どんな重要な価格変動が起きるかについて、自らの見解をもっていなければならない。
- 特定の銘柄や業種に関して明確な見解を持ったとしても、仕掛けを急いではならない。
- 人間なら多少なりとも持っている意思の弱さこそが、投資家や投機家の最大の敵となり、安全装置を取らないでおくと、最終的には身を滅ぼす結果をもたらす。
- 投機家は、書記の少額の損失を受け入れることで、続く大きな損失から実を守るべきである。
- 投機ビジネスを継続させるための唯一の方法は、自らの資金を守り、トレード資金の欠如という危機に陥る程の損失を、けっして出さないように努めることである。
- 投資をするなら投機的な要素を排除しなければならない。
- 最重要事項として念頭に置くべきこと
- 値が上がりすぎているという理由で株を売ってはいけない。
- 前の高値から大幅に下落しているという理由で株を買ってはいけない。
- 最初のポジションで損が出ている場合、増し玉をするのは無鉄砲なことである。けっしてナンピンしてはならない。
第2章 株が正しく動くのはいつか?
- 株価が動き始めた最初の数日間は、出来高の急増と共に徐々に価格がせり上がる。
- その後、下落が起こる=「ノーマルリアクション」。その際、株価上昇中に膨らんでいた売買高は一気にしぼむ。
- そうであればこの小さな下落は正常な動き。但し、異常な値動きには十分な警戒が必要。
- 一両日中に上昇が再開。出来高が増加。
- 本物の上昇トレンドであるならば、正常な値動きである「ノーマルリアクション」による下落を短期間のうちに回復し、新たな高値圏で取引されるようになる。
- この上昇は、日々の浅い押しを伴いながら、数日間は力強く続くはずである。
- 次のノーマルリアクションが起こるべきポイントに到達する。そうすると同様のパターンをたどる。
- トレンドの初期、前の高値から次の高値への上昇幅はそれほど大きくない。だが時間がたつにつれて、株価は加速度的に上昇していく。
- 株価は再び上昇を始め、1日で6~7ポイント値上がりし、次の日には大商いで8~10ポイントくらい値を上げる。しかし、その日の引け際になって、突然、7~8ポイントの異常な急落がある。翌朝さらに1ポイントくらい下げたあと、また上げ始めて非常に強気の引けとなる。だが、翌日、どういうわけか上昇が続くかない。
- これは危険が差し迫ったことを示すシグナルである。
- 「異常」とは、それまでになかった、同一取引日における最高値から6ポイント以上の下落。
- 今こそ危険シグナルに従ってマーケットを去る勇気と分別を持つべきである。
第3章 先導株に従え
- マーケット全体に手を広げるのも危険。同時にあまりにも多くの銘柄に関心を持つべきではない。
- 特定の1業種に明確なトレンドが発生したら、それに従って行動を取るべきである。
- その流れに従う第2の業種が現れたというはっきりとしたサインが出るまでは、他の業種で同様の行動に出てはいけない。
- 価格変動について調べるのは、その日に顕著な動きをした銘柄のみに限定する。
- 4つの注目業種から2銘柄を選んでその経過を正確に分析できれば、他がどう動くかを心配する必要はない。
第4章 資金の管理
- 余剰な資金を運用したいと思ったとき、その仕事を他人に任せてはいけない。
- 確実な警告=証券会社からのマージンコール(追加証拠金請求)
- すべての投機家が陥る致命的な過ち=ごく短期間で富を増やしたいという衝動に駆られること。
- 利益が出るポジションを閉じるたび、利益の半分は別にする。
- 現金を引き出すことを方針とする。自分がいくら持っているか数える。
- 投機家が幸運にも元本を2倍にできたら、一刻も早く儲けの半分を引き出して蓄えに回すべきである。
- 経済的破綻のリスクを犯してまでトレードしては、絶対にいけない。
第5章 ピボットポイント
- 「ピボットポイント」と呼ぶポイントに相場が達するのを辛抱強く待ってからエントリーしたときには必ず、そのトレードは成功した。
- しかし、ピボットポイント突き抜け後に株価が思ったような動きをしなかったら、それは警戒すべきシグナルであることを念頭におく。
- 辛抱強く待つことが出来れば、ポジションを閉じるべきタイミングも示してくれるだろう。
- 重要な本物のトレンドも、1日や1週間では終わらない。
- 価格変動の大部分がトレンド終焉の最後の48時間に起こる。
- 他人からの情報や助言をもとにトレードしても、利益を得ることはほとんどない。多くの人は情報を求めても、その利用方を知らない。
第6章 100万ドルの損失
- 間違えたときは弁解をしない。過ちを認め、過ちから教訓を得る努力をする。
- 投機家の誤りは「損が出る」ということにより、マーケットが教えてくれる。
- 自分の誤りに気づいたら、すべてを手仕舞い、損を受け入れ、過失の原因を突き止めるために記録を精査し、次の大きなチャンスを待つ。
第7章 300万ドルの利益
第8章 リバモア流マーケットの秘訣
- 単一銘柄の値動きから同一業種におけるトレンドの明確な転換点を判断することはない。
- どの業種においても2つの銘柄の値動きを組み合わせてトレンドが明確に変化したことを認識し、それに伴ってキープライスが確定する。
- 特定の株を売買すべき「正当な理由」が分かるまで待っていたら、適切なタイミングに行動する機会を逃してしまう。
- 投資家や投機家が絶えず注目して従うべきことの唯一の理由は、マーケットそのものの動きにある。
- 株価がある方向に動くときには常に理由がある。
- 変動の理由が明らかになるには時間がかかり、それから行動しても利益を上げることはほとんど不可能である。
第9章 ルール解説
- (この章全体にわたり具体的なルールが解説されている。)
チャートと説明
- (この章全体にわたり具体的なチャートの作り方が解説されている。)